「原因のわかる腰痛は全体の約15%、ギックリ腰とは?」 part2

今回は前回に引継き、ギックリ腰の中の靭帯性腰痛についてお話していきます。

1.ぎっくり腰、腰痛の分類

今回ご紹介する靭帯性腰痛ですが、更に2種類に分けられます。

・椎間靭帯性腰痛

背骨の一番後ろの中央に棘突起という、恐竜の背中にあるようなギザギザの突起があります。この棘突起を上下に繋ぐ棘上靭帯などその他にも背骨に靭帯が付着しています。腰に負担がかかる激しい動作や使い過ぎによって炎症、あるいは靭帯が部分的、完全に断裂してしまうことがあります。また、3040歳の75%の人に棘上、棘間靭帯に変性が起こっていると言われております。これらの変性の為、不良姿勢による過労によっても靭帯が骨から離れてしまうこともあります。棘上、棘間靭帯は背骨の過度の前屈の制限を行っているが、重いものを持ち上げる際に背筋による保護がなくなり、負荷が靭帯に加わり損傷してしまうことが多いです。痛みの出る場所は、背中や腰の中央、背骨に近い場所でピンポイントに痛みが出やすいです。痛みが出る動きとしては、上記にも記載しておりますが、過度の前屈で痛みが出やすいです。

・仙腸関節・靭帯

 仙腸関節は、骨盤にある腸骨と仙骨の2つの骨の間にある関節です。骨盤は寛骨、仙骨、鼻骨で構成されています。仙腸関節の周囲には強い靭帯が多く、わずかに動くだけの関節です。仙腸関節は上半身と下半身からの衝撃を吸収する役割があります。

 仙腸関節性腰痛の痛みの約50%で臀部や鼠径部に痛みがあり、片側に出現すること多い傾向にあります。中腰での作業や急な動作、同じ動作の繰り返しなどで、仙腸関節が緩んだり、靭帯が伸びすぎたりすることから身体の衝撃吸収がうまくいかず関節の炎症が発生してしまいます。また、体幹や股関節周囲の筋力が落ち、仙腸関節や靭帯への負担が大きくなることで骨盤の不安定な状態になり痛みが出てしまいます。仙腸関節性腰痛の患者数は若齢層から高齢者まで幅広い年齢層で、12の割合で女性に多く見られます。

 痛みが出る動きとしては、仰向けで寝られない、深めの椅子に座ると痛い、裸足やクッションの入っていない靴のまま歩くと痛みが出ることが多いです。

2.ギックリ腰の原因

 椎間靭帯性腰痛は、上記でもお話しましたが、スポーツでの激しい動作や日常生活の中で

重いものを持つなど腰に負担がかかる激しい動作や使い過ぎによって炎症、あるいは靭帯が部分的、完全に断裂してしまい腰痛が発生してしまいます。また、棘上、棘間靭帯が変性を起こしてることが多い為、不良姿勢による過労によっても靭帯が骨から離れて痛みが出てしまいます。その他にも腰回りの筋肉がうまく使えていない場合も靭帯への負荷が強くかかってしまい腰痛を引き起こす原因となっています。

 仙腸関節性腰痛では、左右の脚を前後に開いたり腰を大きく捻るなど、骨盤に左右非対称な力が加わることで発生しやすいです。また、いつも物を同じ方に持つ、足を組んで座るなどの左右非対称な癖があると負担がかかりやすくなります。また女性は、出産に際して仙腸関節の周りにある靭帯が緩み産道を広げますが、出産後も靭帯が緩んだままになってしまい、仙腸関節性腰痛を引き起こしてしまうことがあります。

3.当院での施術内容

 当院では、腰痛の場合、各種検査方法を行い、どの筋肉、どの関節が問題となっているかを確認したうえで施術を行っていきます。前述の通り、筋肉や関節への過負荷、不良姿勢によって腰痛が発生していきます。痛みの原因となっている部分に対しての手技やストレッチ、姿勢の改善を行っていき、症状の改善を目指していきます。また、当院では、ハイボルテージや超音波治療器といった非常に効果の高い特殊電気治療器を使用しており、手技でアプローチをすることの難しい深い組織、筋肉に対して刺激を入れて、早く痛みを軽減することができます。

4.予防法

 ギックリ腰は再発する可能性があります。再発防止や予防を積極的に行っていくことが大切です。

・無理な姿勢に気を付ける。

 ギックリ腰を引き起こした時の姿勢の多くが前屈みです。特に前屈みになる時は注意してください。そして、腰に負担がかかるような姿勢はギックリ腰を引き起こしやすいので、できるだけ腰に無理のない姿勢で過ごすようにしてください。

 例えば、床から物を拾うときや物を持ち上げる時に、必ず膝を曲げて身体全体を使って動く習慣をつけること。椅子の座り方では、背中を丸めたような姿勢で座っているのを改善すること、股関節と膝関節が90°の姿勢が一番身体への負担が少ないと言われています。普段の日常生活での姿勢について見つめ直していくことも大切です。

・運動不足の解消

 運動不足になると、体重が増加し、体の柔軟性をはじめ筋肉、組織が硬くなっていきます。その結果、ギックリ腰も引き起こしやすくなってしまいます。適度な運動をすることも予防に繋がります。また、ストレッチや身体を冷やさないなどのセルフケアも大切です。

原因には個人差がありますが、根本的な姿勢のバランスを整えることで、筋肉の負担や緊張を軽減することができます。

何度もギックリ腰を繰り返す方、姿勢の気になる方は、お気軽にご相談ください。

スタッフ一同心よりお待ちしております。

【筆者:菅原 健生】

やさしい整骨院(仙台市青葉区)

宮城県仙台市青葉区国分町3丁目11-6レジデンス27番館1F

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